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宇井眞紀子氏 写真集制作のクラウドファンディングのお願い


東川賞受賞者 宇井眞紀子氏 写真集制作おけるクラウドファンディングのお願い

アイヌの皆さん希望の場所と姿で撮影した100のポートレートを綴った写真集『アイヌ、100人のいま』の完成に皆さんの力を貸して下さい!


はじめまして。写真家の宇井眞紀子と申します。1960年千葉県生まれ。武蔵野美術大学在学中に社会派ドキュメンタリーの写真家・樋口健二氏に出会い、写真の道に進むことを決意しました。日本写真芸術専門学校にも学び、現在フリーランスの写真家として活動しています。

25年前、私はアイヌと出会い、「今を生きるアイヌの伴走者でありたい」という思いで取材を続けてきました。20年という歳月の取材を重ねた頃、はじめましてで『アイヌの写真家として出会い、撮る』ということが出来るのではないか、そのような撮影から見えてくるものがあるのではないか、とアイヌの今を写す写真集の制作に取り掛かりました。

既に撮影は終えており、後は写真集としての出版を残すのみです。皆様のお力で今を生きるアイヌ100の肖像を綴る、写真集を作らせていただけないでしょうか?

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「今を生きるアイヌの伴走者でありたい」と撮影を続け、気づけば25年が経っていました。

アイヌ民族は東北地方から北海道、千島、樺太に住み、独特の言語やアイヌ文様、口承文芸を受け継いできました。私とアイヌとの出会いは今から25年前に遡ります。撮影の仕事をした雑誌を確認している時、ふと二風谷ダム建設の記事に目が留まりました。アイヌ民族が多く住む地域、二風谷にダムが建設され聖地が壊されてしまう、というアイヌ女性の訴えです。「ダムが出来る前に行きたい」と強く思いその女性に手紙を出しました。すると走り書きの「すぐにおいで」とお返事が。急いで機材を詰め込み、出発しました。

初めて訪れた二風谷では「私は、アイヌの今を、本当に知らなかったんだ」と思い知らされました。想像していたような「アイヌ民族らしい」服装やチセ(アイヌ式の建物)を見かけるともなく、そこにはごくごく普通の街並みが続いていました。しかし、突然そこだけタイムスリップしたような空間が現れ、チセ(アイヌ式の建物)を現役で使用するビッグママに出会いました。その人が投稿した女性でした。

訪れた先で挨拶を交わす暇もなく「とにかくお腹いっぱいたべなさ~い」と山盛りのご飯茶碗を手渡されたり、子供がコップの水をこぼした時には、そこにお水が飲みたいカムイがいたんだね、と教えられたり、薬草の知識の豊富さや、自然との関わり方、あらゆるものに魂が宿るという今まで触れたことのない考え方に、「なんなんだろう!?」と驚きの連続。そんな「生きたアイヌ文化の精神性」の深い魅力に惹かれて撮影を続け、気づけば25年が経っていました。

20年の月日を重ねることで自分が和人であることの呪縛から解放されてきたように感じ、『アイヌの写真家として出会い、撮る』アイヌの今を写す写真集の制作に取り掛かりました。

この撮影に至るまで、私は、長い歴史の中で自分がアイヌを侵略した和人であるというわだかまりを、なかなか消すことができずにいました。ですから、突然カメラを向けるのではなく、まずアイヌの皆さんと場を共有し、よく知り合い、カメラを持つ自分の存在が空気のように気にならないくらいの信頼関係を築いてから撮影を始め、傍らで話を聴くようにシャッターを切ってきました。

しかし、20年という歳月の取材を重ね、現状や想いに触れ、ひとりの人間として素直に向き合うことで少しづつ、和人であることの呪縛から解放されてきたように感じるようになりました。はじめましてで『アイヌを追い続けてゆくひとりの写真家として出会い、撮る』ということが出来るのではないか、そのような撮影から見えてくるものがあるのではないか、という気持ちが芽生え始めました。そして、そんな時がだからこそ、とアイヌの今を写す写真集の制作に取り掛かりました。

アイヌの皆さんに紹介の輪を繋いでいただき、100箇所で撮影した100の肖像全てを1冊にまとめた写真集を世に送り出したい。

今回の「アイヌ、100人のいま」の撮影はアイヌの皆さんに紹介の輪を繋いでいただきながら、リレー形式で進めました。さらに『自分が撮りたい場所、撮りたい姿で』というテーマで考えていただいた為、撮影場所は全国へと広がり、北海道から南は奄美大島までと日本列島を縦断。一見「普通の」日本人と変わらないように見える人々の生活の中にも、アイヌの精神文化を感じることがたくさんありました。

ひとりで機材を詰め込んで移動した距離は9万キロですが、時には4時間に渡る移動や凍結した峠道を「俺に任せろ」と運転してくれる方や、撮影時も光を調節するレフ板を持ってくれる方が現れたりと、たくさんの方々の協力、そして応援があって撮ることができました。そしてこの、100箇所で撮影した100の肖像全てを1冊にまとめた写真集を世に送り出したい、というのが私の願いです。

さらに写真だけではなく、皆さんの『声』も拾って写真集に記したいと、撮影の最後に必ず「今、一番言いたいこと」をお聞きしました。それもみなさんに届けたいです。

しかし、全国に渡る取材費用がかなりかかり、現在出版の費用の一部が不足している状況です。写真集は私ひとりの力では完成させることができません。皆様のお力で、今を生きるアイヌ100の肖像を綴る、写真集を作らせていただけないでしょうか。


「アイヌらしいアイヌ像」に限定されない、今この時をそれぞれに生きる姿があります。そんな自由な姿をカメラで捉えそれぞれの今を生きる等身大の「私」の姿を、大切な『今』を、未来に残していきたい。

撮影を通して、一見、私達と変わらない生活をしている方々の中にも脈々と流れているアイヌの精神文化とアイデンティティを感じることがあります。また、本人の希望があっても、家族の反対があり断念することもありました。反対するのは、差別が怖いという理由です。このようにアイヌであると表明するのに悩まざるを得ない現状や気持ちを受け止めながら、7年間をかけて一歩一歩、丁寧に撮影を続けました。

「アイヌらしいアイヌ像」に限定されない、今この時をそれぞれに生きる姿があります。そんな自由な姿をカメラで捉え、大切な『今』を、未来に残していきたい。写真集が完成し、その頁がめくられた時、そのひとりひとりの姿が語るもの、その連なりが描くもの、そこに何かが見えてくるのではないか、と思っています。また、この写真集が、私が大切にしたいアイヌ民族の歩みを、たくさんの方々が身近に感じるきっかけになってほしいと願っています。


アイヌ皆さんと紡いだ写真集『アイヌ、100人のいま』の誕生に皆さんのお力をどうぞお貸し下さい。


クラウドファンディングのURL
https://readyfor.jp/projects/ainusyasinsyu









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by higashikawa_blog | 2017-01-11 12:24 | 受賞作家関連
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