東川町国際写真フェスティバル Offcial blog

fotofes09.exblog.jp ブログトップ

野町和嘉氏 写真集「PLANET」


東川賞受賞作家 出版のお知らせ。


野町和嘉氏の写真集が出版されました。


b0187229_11520635.jpg
©Kazuyoshi Nomachi


以下リンクより

25歳でサハラ砂漠と出会って以来、地球の辺境地域に暮らす人間を撮り続けてきた。熱風の地平線のなか、ポツリと張られたテントから這い出てきた一家と行き会ったことがある。取材用4WDに積み込んだ雑貨や日用品に比べ、数分の一にも満たないわずかな所有物と飲み水を入れた革袋だけを頼りに、彼らは極限の自然と向き合っていた。夕べの祈りの時間になると、砂で手足を清め、今日も生き延びられたことへの感謝を込めて、一心に祈っていた。
標高4000メートルを越す極限高地、チベットにも頻繁に通った。厳しい自然の中で放牧のヤクを頼りに生きる遊牧民。垢で黒光りした僧衣をまとい、孤絶した僧院で祈りに明け暮れる僧侶たちの姿には強烈な存在感があった。
それから25年後に再度訪れてみると、驚いたことに、僧侶たちの何人かは日常的にスマホを駆使しており、遊牧民のテントでは、安価で普及するようになったソーラーパネルでテレビが見られる時代になっていた。北京や上海の先端の暮らしに接し、以前身につけていた毛皮の重厚な民族衣装から、安価なダウンジャケットに着替えた遊牧民からは、かつて見られた野武士のような風貌は影を潜めていた。さらにスマホに飼い慣らされた少年僧たちは、この時代にどこでも見られる普通の子供の顔付きに変わっていた。誰もが利便性を追求し、欲望のままに変わっていくのは自然の成り行きなのであろう。
さらに変わったことと言えば、地球上のどんな僻地であれ、以前の何倍もの旅行者が押しかけるようになったことだ。旅行者が無遠慮に向けるカメラに繰り返し晒されているうちに、人々は条件反射的に憂鬱な表情しか見せなくなったのだ。

世界が急速に画一化して人々が変わってゆくのとは対照的に、億年単位の時間をかけて造形された自然の懐に分け入ってみると、未知の領域がまだまだ残されていることを最近の旅で再認識させられている。あるいは、先人たちが情念を込めて築き上げたモニュメントの数々。権力者たちの権威を誇示した建造物や純然たる宗教的情熱の証、美の探求の苦悩のあげくに到達した建造物等々。
そんな世界遺産を地球規模で訪ね歩いてみた。


【写真集について】
キヤノンギャラリー品川・銀座にて、2018年1月5日より同時開催される、
野町和嘉氏の2018年キヤノンカレンダー作品展「World Heritage Journey 世界遺産を訪ねて」(品川)/「PLANET」(銀座)に併せ、カレンダーや写真展未掲載作品を含めた、全45点(現在確認中)を収蔵した特別版写真集を販売致します。

強く壮大な風景はもとより、風土、人々の営みを撮り続ける野町氏が、特別な思いで撮りおろした世界遺産の数々を1冊の写真集にまとめました。写真集の装丁には、展覧会、書籍、C.I.デザインを中心に活躍中の アートディレクターおおうち おさむ氏を迎え、印刷は、オリジナル作品を忠実に再現する、Canon DreamLabo 5000を使用。作品の表現に合わせ、異なる表情を持つ2種類の用紙を使用しました。
めくるたびに野町氏の世界観に引き込まれる、まさに特別版の写真集です。


**************************
サイズ | W301mm × D407mm × H22mm
ページ数 | 124頁
製本 | ハードカバー
面質 | 微粒面光沢紙、ファインアート紙 2種類
発行年 | 2017
本体価格 | 70,000円(税別)
販売部数 | 35部限定の受注生産




[PR]
by higashikawa_blog | 2018-01-14 11:54 | 受賞作家関連
line

Higashikawa photo Award


by higashikawa_blog
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31