森村泰昌氏 展覧会「ポップの目─アーティストたちは現代文化に何を見たか─」
滋賀県立近代美術館にて開催される展覧会「ポップの目─アーティストたちは現代文化に何を見たか─」に、東川賞受賞作家 森村泰昌氏が出品いたします。
ポップの目─アーティストたちは現代文化に何を見たか─

以下リンクより
ポップ・アートは1950年代半ばのイギリスで生まれ、60年代のアメリカで花開き、70年代初頭にかけて全世界的に大きな影響をふるった現代美術の運動です。ポップ(ポピュラーの略。親しみやすい、誰でも知っている、の意)の名の通り、ポップ・アートの多くは現代人なら誰でも知っている有名人や商品のパッケージ、時事の出来事、名画やマンガのイメージなどを作品のモチーフに用いました。そこには戦後の大量生産・大量消費社会と、マスコミ、マスメディアの発達がもたらした爛熟した現代大衆文化、そして公民権運動やベトナム戦争に揺れる1960年代アメリカ社会の矛盾に満ちた赤裸々な姿が反映されており、これらポップ・イメージは時代を象徴するわかりやすいイコン(聖図像)として、また社会を辛辣に風刺する写し鏡として、アートという枠を越えて現代文化、若者文化全般に広い影響を及ぼしました。
本展は、彼らポップ・アートの作家たちが現代社会に何を見たかを中心コンセプトに据え、戦後アメリカ美術の大規模なコレクションで知られる滋賀県立近代美術館のコレクションを通して、1960年代アメリカン・ポップ・アートをいま一度振り返ろうとする試みです。マリリン・モンローら有名人の肖像やキャンベル・スープ缶などを没個性に飽きもせず反復したアンディ・ウォーホル。マンガの一コマを謎めいた永遠の図像に変えたロイ・リキテンスタイン。柔らかい素材で日用品を異様な物体に変えたクレス・オルデンバーグ。都会人の孤独を真っ白な人間の抜け殻で表現したジョージ・シーガル。混迷のベトナム戦争と狂騒の現代文化をビルボード(看板)的に表わしたジェームズ・ローゼンクイスト。底抜けに明るくも退廃的な現代の裸婦像を完成させたトム・ウェッセルマン。等々。本展ではポップ・アートとその背景となった現代文化との関係に注目しつつ、作家たちが作品の中に表現した諸要素をわかり易く読み解いてゆきます。
併せて、ポップ・アートの先駆者であるロバート・ラウシェンバーグやジャスパー・ジョーンズ、それに篠原有司男や赤瀬川原平ら日本のアーティストたちの作品も展示し、さらにポップ・アートの精神を受け継ぐ90年代シミレーショニズムの作家たち(森村泰昌など)の作品も展覧します。特にラウシェンバーグが滋賀県の信楽に滞在して制作した大掛かりな陶製の作品4点はめったに見る機会のないユニークなもので、当館では20年ぶりの公開となります。
激動の20世紀をひとまず乗り越えた現代の我々に、ポップ・アートの作品群は再び何を教えてくれるのでしょうか。
<イベント>
■スペシャル対談「デザイナー目線のアート案内」
日 時:9月22日(日) 午後2時─
講 師:松岡賢太郎(アートディレクター)/岡山 拓(美術ライター)
会 場:講堂 入場無料
■日曜美術鑑賞会(展示品解説)
日 時:9月16日(月・祝) 午後1時半─3時
講 師:平田健生(当館主任学芸員)
会 場:美術館講堂 入場無料
■ポップ・アートの関連映画会「アメリカン・アート1960年代」 1972年作品 57分
マイケル・ブラックウッド監督 日本語字幕付
日 時:9月14日(土)・15日(日)・21日(土)・23日(月・休) いずれも午後2時─3時
会 場:美術館講堂 入場無料
■たいけんびじゅつかん「太陽の下でシルクスクリーン」(小中学生向けのワークショップ、事前申込制)
シルクスクリーンのワークショップ
講 師:加納 俊輔氏(アーティスト)
日 時:9月29日(日) 時間は未定
※往復ハガキまたはホームページによる申込制。9月14日(土)必着
対 象:小中学生とその保護者(お子様と保護者一緒にお申込みください)
材料費:500円程度 ※大人の方は観覧券(団体料金550円)が必要です
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会期:2013.9/7 - 2013.10/6
時間:9:30~17:00、入館は閉館の30分前まで
休館:月曜日
ただし9月16日・23日は開館し、翌17日・24日休館
観覧料:一般¥750(550)、高大生¥500(400)、小中生¥300(250)
*( )内は前売および20名以上の団体料金
会場:滋賀県立近代美術館
〒 520-2122 滋賀県 大津市 瀬田南大萱町1740-1
リンク:http://www.shiga-kinbi.jp/?p=17103