石内都氏 展覧会「背守り 子どもの魔よけ展」
LIXILギャラリー 大阪にて、東川賞受賞作家 石内都氏の展覧会が開催中です。
背守り 子どもの魔よけ展
©Miyako Ishiuchi
以下リンクより
子どもの健やかな成長を願い、母親が着物の背中に飾り縫いを施した「背守り」。背に縫い目のない子どもの着物は背後から魔が忍び込むとされ、昭和の初めころまで魔よけとして付けられていました。シンプルな縫い取り、刺繍、アップリケのような押絵などそれらの造形は実に多彩です。
百人から端切れをもらい集めて綴った「百徳着物」や、蓑亀・鶴など縁起物の図柄の「守り袋」、童子や蝙蝠など意匠の凝った「迷子札」も、同じ意味合いを持ち、子どもたちが身に付けるものとしてつくられました。そのどれもが、生育や安全が十分でなかった時代の、子どもを守るための母の祈りを形にしたものといえます。
本展では、着物を日常着にしていた昭和初期ごろまで日本各地で広くみられた「背守り」を代表とする祈りの造形を紹介します。会場には、背守りが施された着物や百徳着物ほか周辺資料も含め約110点の展示資料が並ぶ予定です。さらに、写真家・石内都が2013年紫綬褒章受賞後初の仕事として本展のために撮下ろした写真もご覧いただきます。父母の着物の仕立て直しであることが多い子どもの着物。石内の写真はその時間の積み重なり、そして造形美の奥にある目には見えない母の祈りまでも写し取ります。
子に対する母の気持ちは今も変わりありません。着物を身にまとった時代、母たちの愛情溢れる手仕事を是非ご覧ください。
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会期:2014年03月07日(金) - 2014年05月20日(火)
時間:10:00~17:00
休館:水曜日
会場:LIXILギャラリー 大阪
〒 530-0011 大阪府 大阪市 北区大深町4-20 グランフロント大阪南館 タワーA 12F
リンク:http://www1.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_002767.html