川内倫子氏 展覧会「光と影」
東川賞受賞作家 展覧会のお知らせです。
rizmにて、川内倫子氏の展覧会が開催中です。
光と影

©Rinko Kawauchi
以下リンクより
2011年4月、写真家・川内倫子が3.11震災直後の被災地で偶然に出会った白と黒のつがいの鳩。光と影、美しさのなかに潜む生と死、破壊と創造。大きな写真の展示とともに、映像を展示する。
「2011年4月石巻、女川、気仙沼、陸前高田。
訪れたどの場所もただただ静かでした。静けさは怖さを内包していると初めてリアリティを持って気づかされました。音がなく、ただかつて機能していた人の営みのかけらが地面に積み重なっていて、空がとても広く感じました。その場所でしばし佇んでいると自分が風に飛ばされてしまいそうなほどに小さな存在だと思えてきましたが、しかし確かに肉体を持っていまここに立っているという実感もありました。ただそこに存在する、ということを実感するには静けさが必要なのだと思いました。そしてそれはある種の恐怖を伴います。そしてその静かな場所で白と黒のつがいの鳩と出会いました。よく見ると足にバンドを巻いています。たぶんこの場所で誰かに飼われていたようです。
わたしが夢中で追いかけて撮影したため、一度空に飛びましたがぐるっと2匹で一緒に1周しては同じ場所に戻ってきました。それを何度も繰り返していたので、自分たちの家か飼い主を探しているのだと途中で気がつきました。この鳩たちを見ていると、いろんなものの象徴であるように見えました。わたしたちの住む世界の二元性。白と黒、善と悪、光と影、男と女、始まりと終わり。始まりと終わりのあいだには、喜びと悲しみ?反転し繰り返すことが営みとはいえ、世の理にやりきれなさを感じながら撮影を続けました。しかしまた、破滅のあとには創造していくしかない、と思えば、この景色もすべての始まりのように思えました。 Rinko Kawauchi」
*****************************
会期:2014年10月11日(土) - 2014年11月24日(月)
時間:11:30~18:00
休館:火曜日・水曜日・木曜日
会場:rizm
〒 669-2133 兵庫県 篠山市 今田町下小野原7-2
リンク:http://colissimo.jp/