中藤毅彦氏 展覧会「STREET RAMBLER」
東川賞受賞作家 展覧会のお知らせ。
gallery Mainにて、中藤毅彦氏の展覧会が開催されます。
STREET RAMBLER

©Takehiko Nakafuji
以下リンクより
galleryMain企画展、中藤毅彦 写真展を開催します。
世界の街々をスナップした『STREET RAMBLER』で本年度林忠彦賞(http://www.hayashi-award.com/)を受賞した中藤毅彦の関西初の本格的な個展となります。
本展では『STREET RAMBLER』より、オリジナルプリント60点~70点で展示会を構成します。
刺す様な光、夜の街の色気、人々、生き物のように変化していく街、それらがざらついたモノクロ粒子の1粒1粒となり、渾然一体の巨きな塊となり見るものに迫りくる力強い写真群です。
今後の活躍が更に期待される旬な写真家中藤毅彦のオリジナルプリントが観覧できる貴重な展示会です。
会期中にはストリートスナップの写真家セイリー育緒とのトークイベント(7月19日土曜)も開催。自作についてのトークや、写真集へのサインも。詳細はギャラリーHPにて。
【statement】
この作品は、約10年程の期間、様々な世界の都市を訪れた中から、ニューヨーク、ハバナ、モスクワ、上海、ベルリン、パリ、東京の7都市を写したストリートスナップをまとめたものである。
これらの都市を被写体に選んだのは、20世紀の壮大な実験であったとも言える社会主義とその崩壊、その二項対立としての資本主義という概念を下敷きに考え、自分なりに世界を捉えた上で象徴的に思えたからである。
もちろん、他にも取り上げるべき重要な都市は多くあるし、あくまで直感と自分の限られた行動範囲による個人的な視点に過ぎない事も承知している。
アメリカ資本主義の象徴的都市であるニューヨーク、その喉元で長年対立を続けた現役の社会主義国家であるキューバの首都ハバナ、社会主義国でありつつ現実的な開放路線を歩み90年代以降劇的な大発展を遂げた中国の魔都上海、東西冷戦時代には東側陣営の盟主であったソ連の首都モスクワは、その後ロシアの混乱期を経た後、再び活気を呈し、ベルリンの壁で隔てられていた東西ベルリンは、統一ドイツの首都として日々変貌し続けている。
流入する移民で膨れ上がるヨーロッパを代表する美しき都パリ、そして震災以降沈み込んでいた我が街、東京はオリンピックに向けて再び歩み始めた。
これらの都市とそこに暮らす人々の個性と、土地の持つ記憶とも称するべき何かが、もし写真の中から立ち上がってくれたならば嬉しい。
昨年末、この作品の写真集を出版してからの短い時間の内に、キューバとアメリカが国交回復に向けた一歩を踏み出し、パリではイスラム過激派による新聞社襲撃の悲惨なテロが勃発、多くの人々が抗議の意志を示して行進し、上海では新年のカウントダウンに集まった人々が潰されて亡くなった‥。
世界の都市は常に大きなうねりの中で動き、変化を続けている。
自分に出来る事は、今までも、またこれからも街に身を置き、ひたすら歩き、出くわした人々や予期せぬ光景に対して、頭でなく身体の反応するままにストリートスナップを実践する事だけである。
<スライドショー&トークイベント>
” 路上 ~街から街へ~ ”
気鋭の2人のストリートスナッパーによるスライドショー&トークイベントを開催します。
2人に共通する事は、ともに人へ都市へと深く鋭く切り込んでいく撮影スタイルとハードタッチのモノクロスナップ。強い光と深い影に彩られた都市と人の風景は文句無くカッコいい。 本年度の林忠彦賞を受賞した中藤毅彦の撮影秘話や写真制作の話、数々の写真集を上梓しますます活躍していく中藤の貴重な話を聞く事ができます。さらに展示作品『STREET RAMBLER』やその他の作品で構成されるスライドショーも必見です。 写真の荒々しいタッチとは裏腹に驚く程穏やかな人柄な中藤毅彦と、世界を放浪しストリートを撮り続ける人情あふれるセイリー育緒、ふたりのトークショーが聞ける今イベントへ是非お越し下さい。写真家を志す若手から写真好きの方、初めて中藤の写真に触れる方まで楽しめる内容です。
*ご予約はリンク先をご確認ください。
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会期:2015年9月17日 (thu.)ー9月27日(sun.)
時間:13:00ー19:30
休廊:月曜
会場:gallery Main
600-8059 京都市下京区麩屋町通五条上ル下鱗形町543-2F
リンク:http://www.gallerymain.jpn.org/exhibition2015/nakafuji.html