オノデラユキ氏 展覧会「 Muybridge's Twist 」
東川賞受賞作家 展覧会のお知らせ。
ツァイト・フォト・サロンにて、オノデラユキ氏の展覧会が開催されます。
Muybridge's Twist
以下リンクより
この度、ツァイト・フォトでは東京都写真美術館での個展以来、日本では5年ぶりとなるオノデラユキの新作展『Muybridge's Twist』を開催いたします。 『古着のポートレート』から始まって『Transvest』、『Eleventh Finger』など、オノデラの作品には身体性への問いが見られます。今回の新作では今までのオノデラの技法を大きく展開させた、写真やデッサンによる特大のコラージュ作品で身体の迫力にせまります。
「画家や彫刻家の仕事は自身の身体の延長として、身体性がより素直なかたちで作品自身に発現されるが、写真の場合は被写体とカメラ、この二つに制約されるところが多く、作家自身の不器用な体というのものが結晶しにくい。仮に優れた写真家がシャーマンに成りきり、機械を使いながらも魔法のように身体性を盛り込んだイルージョンを作りあげたとしてもだ。ところで19世紀の写真家エドワード・マイブリッジは人間や動物の動きを細かく連続撮影することで今まで誰も見た事のない動きを定着することに成功した。カメラによって我々の視覚能力では捕らえられないヴィジョンが提示されたのだ。当時はどのような驚きであったのだろう。 私はさらに一歩進めて、身体とムーヴメント、あるひとつの身体に内包される見えない動きや一人ではなく複数の人間の動きを、たった一枚の写真として定着できないか、ということを作家自身による手作業、つまりアナログ作業で試みた。静止画像である写真を使いながら、振り付け師のように「コレグラフィー」することは可能だろうか?それらの身体はマニエーレンされたダンスのように大きくねじ曲げられるだろう。」(オノデラ)
ユニークなタイトルにも窺えるように新たな問いと表現方法を探りながらも、写真史にフォーカスを当てているオノデラらしい態度が感じられます。 今回の作品は、撮影 - デッサン - コラージュ、そしてまた撮影 - プリント - コラージュと幾重にもプロセスを積み重ねた多層的な手法で、最終的にキャンバス上に直に印画紙がコラージュされ仕上げられました。何よりも3mを超すその大きさと直感的でワイルドな肌合いは圧倒的な迫力をもって見る者に迫ります。 今春にパリの美術館(ヨーロッパ写真美術館)の個展で評価を得た作品も併せて展示致します。写真と絵画の境界線を行き来するこれら新作群をご鑑賞ください。
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会期:2015年10月7日 (水) - 11月10日(火)
時間:10:30 - 18:30 (土 - 17:30)
休廊:日、月、祝日
会場:ツァイト・フォト・サロン
〒104-0031 東京都中央区京橋3-5-3 京栄ビル1F
リンク:http://www.zeit-foto.com/exhibition/2015/yuki_onodera.html