石川竜一さん 展覧会「CAMP」
フォトふれ 展覧会のお知らせ。
WAGにて、石川竜一さんの展覧会が開催されます。
CAMP

©Ryuichi Ishikawa
以下リンクより
自らが生まれ育った沖縄や雑然とした都市に住まう人々をかつてない迫真性をもってとらえたシリーズで話題となった写真家・石川竜一が、カメラのみを頼りに、大自然に身を投じながら撮り続けた写真とは…。本展は、2015年に木村伊兵衛写真賞を受賞した石川の最新作であり、彼の更なる進化を予期させる特別展示。
この撮影に際し、彼は二つの日本国内の山林を巡った。単に山を歩くのではなく、通常の登山で必要とされるテントや食料を持たずに、ごく最小限の装備だけを携えて、現地で捕獲した生き物を糧としながら自然の中に分け入った。「サバイバル登山」とも呼ぶべき自分の生存を賭けた登山と並行して撮られた写真には、 人間はおろか、生き物の姿さえ写っていない。ただ、そうした自然のあるがままの姿や風に揺れる植物のささやかな機微、細やかに漏れ輝く光や、さらには嵐などの不意のアクシデントによりノイズに覆われてしまった画像も含め、そこで出会い体験したことのすべてを、偽りなく凄然ととどめている。
こうした写真からは、いままでのポートレイトに見られたような都市の風景や独特の人物像などとは異なり、分かりやすい記号の類は一切排除されている。覆いかぶさるような自然と、そこを生き抜こうとする人間―。そうしたせめぎあいの末に生まれた写真が、緊張感をはらみながら連なっていく。暗闇に閉じ込められた人間が五感をもって自らの身体を相対化するように、石川は森の奥で自分自身を見つめ、自らの生の痕跡を写真にとどめていったともいえるだろう。
自らのルーツである沖縄から離れ、人間や都市、それを形作る一切の人工物から解き放たれた石川の新境地となる展覧会。
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会期:2016年2月6日(土)〜2016年2月14日(日)
時間:12:00〜19:00
会場:WAG
〒 150-0001 東京都 渋谷区 神宮前4-26-28 JUNK YARD 3F
リンク:http://www.wag-gallery.com/