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杉浦邦恵氏 展覧会「Cko 1966 – 67」


東川賞受賞作家 展覧会のお知らせ。

タカ・イシイギャラリー ニューヨークにて、杉浦邦恵氏の展覧会が開催中です。


Cko 1966 – 67

杉浦邦恵氏 展覧会「Cko 1966 – 67」_b0187229_14091346.jpg
©Kunie Sugiura


以下リンクより

会期: 2017年9月7日(木) – 10月14日(土)
会場: タカ・イシイギャラリー ニューヨーク
オープニング・レセプション: 9月14日(木)18:00 – 20:00

タカ・イシイギャラリー ニューヨークは、9月 7 日(木)から10 月 14 日(土)まで、ニューヨークを拠点に活動する杉浦邦恵の個展を開催いたします。杉浦は1960年代よりカラー写真や、写真を印刷したフォトキャンバスとアクリルを塗布したキャンバスを並列させた「写真-絵画」シリーズ、写真の断片を併置させたフォト・コラージュなどを制作し、50年以上にわたって写真による多様な表現を提示し続けてきました。タカ・イシイギャラリー ニューヨークで初めての個展となる本展では、1966 – 67年に杉浦がシカゴで制作した初期のカラー写真シリーズ「Cko(孤)」より15点を展示いたします。


作家がニューヨークへ居を移す前に制作した本シリーズは、実験的な写真表現をそのキャリアの最初期より探求していた杉浦が、他方で外国人として感じていた孤独の中で、当時読んでいたカフカやカミュ、ボーヴォワールらの描写した不十分なコミュニケーションへの共感から生まれました。魚眼レンズによる撮影の湾曲した裸像は、孤独と向き合う人間を写真ならではの視覚で捉え、モノクロとカラーのネガを併用してプリントすることで、被写体に対する眼差しと、その奥に存在する、他者や環境、自分自身とのコミュニケーションへのディレンマやズレを表現しています。絵画的な色彩の際立つそれらの作品は、単に悲観的な視座に留まることなく、その孤独から目を覚まし、自己の外部へと広がっていきたいという願望が込められています。


本展に含まれる「Cko L5」(1967年)は、人体を撮影したカラーネガに市松模様のモノクロネガを被せて焼き込んだ作品であり、写真の現像時におけるソラリゼーションの効果と相まって、作家の多層的なヴィジョンの可視化を実現しています。また、「Cko L17」(1967年)は、ネガにブリーチ剤を筆でドローイングすることでイメージに濃淡を生み出すなど、暗室における実験の意図と偶然が共存した作品となっています。


杉浦邦恵は1967年シカゴ美術館附属美術大学学士課程修了。在学中にコンセプチュアル・フォトグラフィの先駆者、ケネス・ジョセフソンに師事する。その後ニューヨークへ移り、現在に至るまで同地を拠点に活動。主な個展として「Time Emit」Visual Arts Center of New Jersey(サミット、2008年)、「Dark Matters / Light Affairs」Richard L. Nelson Gallery & Fine Arts Collection, University of California(デイヴィス、2001年)などがある。これまでに、第23回東川賞 国内作家賞(2007年)、Artist‘s Fellowship, New York Foundation for the Arts(1998年)を受賞。作品は、テート・モダン、デンバー美術館、ボストン美術館、ニューヨーク近代美術館、東京都写真美術館に収蔵されている。



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会期: 2017年9月7日(木) – 10月14日(土)
会場: タカ・イシイギャラリー ニューヨーク





by higashikawa_blog | 2017-09-16 14:10 | 受賞作家関連
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