深瀬昌久氏 写真集「MASAHISA FUKASE」

深瀬昌久、待望の集大成。
私性と遊戯を追い求めた40年。
本書は、謎多き写真家 深瀬の40年間に及ぶキャリアを俯瞰し、その写真表現の全貌を初めて浮き彫りにする。
北海道の写真館の家系に生まれ、「私性」と「遊戯」の視座に根差した写真表現を多岐にわたる手法で探求した。その人生の中心には常に写真が腰を据え、内なるリビドーは周囲を巻き込み、己の人生をも破滅へ向かわせた。
初の決定版となる本書は、作品ひとつひとつを時系列順に整理し、深瀬が雑誌に残した撮影後記や手記から、その制作意図や背景を全26章にわたり丹念に描き出す。
写真表現の豊かさと凄みを湛え、未来に手渡す大冊。
このどろどろと黒い視線の持主が、
日常意外にあたたかい笑顔の持主であることも
つけ加えたい
山岸章二 1971年
<目次より>
北海道
東京 1952-1954
豚を殺せ
カラー・アプローチ
松原団地と新宿
遊戯-A PLAY-
家族・I
組立暗箱を担いで
烏1976
サスケ
鴉1979
烏・夢遊飛行
烏・東京篇
歩く眼・I
歩く眼・II
遊戯-A GAME-
総天然色的街景
烏景
家族・II
父の記憶
私景
ヒビ
ベロベロ
ブクブク
烏1992
オートマティズム
序文 : サイモン・ベーカー
日本語版デザイン:株式会社ザイン
発行:赤々舎