須田一政氏 写真集「網膜直結指先目カメラ」

『網膜直結指先目カメラ』は須田がミノックスカメラに名付けた呼名である。ミノックスカメラは俗にスパイカメラとして知られている。 ポケットにころっと収まり、瞬きと同じぐらいの身軽さでシャッターを切れるからだ。 8×11㎜のフィルムから印画した写真は、粒子が荒れ、ぺったりとした遠近感になる。1991年から1992年の間 、須田はミノックスカメラに魅力されていた。彼曰く「これほど行動に寄り添ったカメラは後にも先にもない」。
90年代から行われてきた写真展「TRANCE」「基隆」「家族日記」「裸の都市」「台北街視」「夜になる前に」の一部分の作品に加え、600点余りの未発表カットからセレクトされた、今回初めて世に送り出される400点以上のミノックス作品が本書に収録されている。
須田の「未練の箱」に封印されいたミノックスによる作品は、今ようやく解放されるのだ。
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¥5,400 税込
- 判型:183 × 128 × 20 mm
- 頁数:438頁、掲載作品430点
- 製本:ソフトカバー
- 発行年:2018
- 言語:英語、日本語、中国語
- エディション:700