三保谷将史さん JAPAN PHOTO AWARD受賞
カラーフォトグラムで制作。素材はスーパーマーケットに並ぶ日用品のパッケージに印刷されたイメージ写真。印画紙の特性により反転された色彩は、光の原理的な側面から見れば、物体に吸収され私達の目には届かなかった、いわば光の裏側であり、現実との物理的な接点を持つ光景でもある。本来容易に連想できたはずの具体的な情報に替わり、表出する不可解なイメージは、視覚媒質としての光を受け取るチャンネルが無数に在り、私達の視覚もあくまでその一つであるという隠喩を「印画紙の目」を通し垣間見ているようでもある。ウェブに写真が溢れ返るようになった一方、今作の素材である印刷物も嘗てないクオリティでの大量生産が続く。イメージ写真はそうした消費社会と複製技術の「いま」の一片であり、現代のファウンドフォト的性質も含む。フォトグラムは、素材の表面に残る網点のパターン、アルミや紙といったパッケージの素材感も含め印画紙に定着している。
Profile
1987 大阪生まれ
2015 ビジュアルアーツ大阪・夜間部写真学科卒業
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ジャパンフォトアワードは、世界に向けて日本の新しい才能を発信することを目的にEINSTEIN STUDIOによって設立されたアワードです。2012年にEINSTEIN PHOTO COMPETITIONとしてスタートして以来、応募者総数は累計5000人に上り、インデペンデントな写真アワードとしては日本最大規模を誇ります。
審査員は、世界の第一線で活躍するギャラリスト、キュレーター、エディターを招聘し、世界を志す熱意有る方たちに挑戦の機会を提供します。
このアワードの受賞者達は、ギャラリーへの所属、写真集の出版、海外の美術館での個展、国際的ファッションブランドとのコラボレーション、そしてエルメス財団やプラダ財団などに作品が収蔵される等、活躍の場を着実に世界に広げています。
本年度も、現代写真の第一線で活躍する審査員を迎え、ジャパンフォトアワード 2018を開催いたします。
今回は受賞者の作品を1冊の作品集にまとめ、国内の美術館、書店、及びEINSTEIN STUDIO参加の国際的なアートブックフェアで配布するほか、ロサンゼルス現代美術館で開催されるLA ART BOOK FAIR、KYOTOGARAPHIE KG+、ドバイで開催されるPHOTO WEEK等の展示などに繋がるチャンスがあります。
ジャパンフォトアワードは世界に挑む勇気をサポートします。奮ってご応募ください。