東川賞受賞作家 展覧会のお知らせ
京都場にて開催中の展覧会「移ろう民 展」に、今道子氏が出展しております。
移ろう民 展

以下リンクより
人間はある意味で、「みんな移民である!」と考えてみよう。 近代・西洋的な「歴史」という概念が生まれ、そこから「国や国境」が生まれてきたのではないだろうか。高度資本主義が行き詰まりを見せて いる現代に、私たちはそれぞれの国のそれぞれの土地に住んでいる。そんな今こそ、それぞれの土地の先住の人々の生き方と知恵を学ばな ければならない時に来ているのかもしれない。例えば北海道のアイヌ民族のことを私たちは、どれだけのことを知っているのだろうか? 今年、イギリスの大英博物館で紹介された「The Citi Exhibition Manga」展の中で、アイヌと日本人の文化と関係性を素材にしているマンガ 「ゴールデンカムイ」が展示されていた。日本でもアニメ化され、大人気の漫画だ。日本の中のアイヌの人たちは異質の日本人なのか。 アイヌとは元々、「人間」という意味だそうで「神・宇宙」と「大地・自然」を繋ぐ存在だったらしい。当然、アイヌの人々には国や国境という考えは希薄だったに違いない。ところが現代は、ある国の大統領が言ったように「自国ファースト」の考え方が、世界中に蔓延しているようだ。 その大統領が自国とメキシコの境に壁を作った。もともとはメキシコだった土地も含めて壁という国境を作った。先住の歴史や文化など 彼には関係ないのだろう。 ところでメキシコは何十種類の民族と何十種類の言語を持つ国である。そもそもメキシコ合衆国という枠には収まらない民と土地だった。 オルメカ、マヤ、アステカなどの民族と文化がそのことを物語っている。そして16世紀にメキシコはスペインという国に征服された。 今回の京都場では、そんなメキシコに住むメキシコ人アーティストと日本人のアーティストたちによる「移民」をテーマにした展覧会を 開催します。メキシコとアメリカとの国境の壁を拓本に取った作品から、日本から移民としてメキシコに渡り、その一世から三世までの 祖国日本について聞いたインタビュー映像の作品。メキシコ人自身によるメキシコの今を切り取った作品などなど。 「移民」の問題を、アートを通じて、「令和の時代」に生きる日本人に問いかけます。是非、ご高覧ください。
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2019年6月8日(土)~6月30日(日)
12:00〜19:00
*月曜・火曜休館
京都場 〒604-8412 京都府京都市中京区西ノ京南聖町6-5