糸崎公朗氏 展覧会「糸崎公朗のつくる写真展」
街を歩き、観察しながら面白い建築を写真に撮影して模型をつくる「フォトモ」(=フォト+模型)という3D写真を制作している糸崎公朗。糸崎は、大学時代に赤瀬川原平の提唱する「超芸術トマソン」を知ります。出口の階段を撤去して使えなくなったドアや壁のペンキの塗り残し…路上に残されたいまでは役立たないものたち―この作者がいない芸術は、見る人によって発見され「超芸術」となります。ここに糸崎の憧れた芸術と日常の散歩が融合していました。糸崎は作者不在の芸術が他にもあると考え、主体(作者)が無い「非人称芸術」を提唱し様々な表現を展開しました。なかでも作者のいない芸術を際立たせていたのがフォトモの造形です。 本展では、これまでのシリーズに加えて、Googleストリートビューでインターネット上の原村を歩き「原村から世界へ!飛び出すフォトモ」を作ります。糸崎はストリートビューの登場は写真を表現手段とする芸術家が対峙しなくてはならない大事件であるといいます。この事件と出会い、進化を遂げたフォトモの最前線をご覧ください。