展覧会「平成・東京・スナップLOVE」
31年間続いた平成が終わり、2019年5月、令和が幕を開けます。21世紀へと世紀の転換期を経験した平成は、写真にとっても未曽有の激流に身をさらされた時代でした。21世紀の声を聞くとともに本格的に突入したデジタル時代、さらにインターネット、スマートフォンの普及...写真を取り巻く状況は激変します。アナログ時代には想像もできなかった大量の画像が生み出されるようになり、写真そのものに対しての認識を根底から覆すような、大きな変化が生まれた時代でもありました。
本展は、“平成”、“東京”、そして“スナップ”をキーワードに、さまざまな世代の写真家たちが平成の東京を舞台に生み出した写真作品、約100点を展示します。その時代のもっとも先鋭的な姿を提示しながら、すさまじい勢いで変貌を続ける都市・東京。人と街が織りなす瞬間のドラマが限りなく生まれる東京は、写真家にとって尽きないストーリーに満ちた劇場のような場所です。“スナップ写真”は、飛び立つ鳥などを銃で早撃ちする狩猟用語が語源ともいわれます。写真家の一瞬の心の動きとカメラが連動したときに生まれる“スナップ”を愛してやまない11人、それぞれの物語をご紹介します。
都市に潜む人々の人間性を浮き彫りにする有元伸也、自由奔放な視線で東京を真正面からとらえるERIC、日記を綴るように街景をとらえる大西正、生まれ故郷でもある東京の下町を見つめ続ける大西みつぐ、都市の日常を軽快に提示するオカダキサラ、急激に姿を変えていく東京のスケッチを編んだ尾仲浩二、誰もいない東京をとらえ続けた中野正貴、変貌する都市を独自のモノクロ表現で提示する中藤毅彦、ハービー・山口が見つけた“幸せな瞬間”、日常風景の中に潜む空気と意識の間を絶妙にとらえる原美樹子、路上での人々との偶発的な出会いの高揚感をとらえる元田敬三。名手といわれるベテランから若手作家まで、展示する11人の写真家たちの作品は、街と人とカメラを通した11通りの対話でもあります。写真家の心が大きく動いた瞬間を写しとる“スナップ”は、見るものの日常にも新しい扉を開いてくれます。“ スナップ”の魅力を感じていただき、新たな時代、令和へ思いをはせる写真展です。
【出展写真家】
有元伸也、ERIC、大西正、大西みつぐ、オカダキサラ、尾仲浩二、中野正貴、中藤毅彦、ハービー・山口、原美樹子、元田敬三
(敬称略)
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2019年7月26日(金)~2019年8月7日(水)
10:00~19:00
(最終日は14:00まで/入館は終了10分前)
富士フイルムフォトサロン 大阪 〒541-0053 大阪市中央区本町2-5-7 メットライフ本町スクエア