東川賞受賞作家 展覧会のお知らせ
DIC川村記念美術館にて開催中の展覧会「ふたつのまどか ―コレクション×5人の作家たち」に、野口里佳氏が出展しています。
ふたつのまどか ―コレクション×5人の作家たち
以下リンクより
本展はDIC川村記念美術館の開館30周年を記念し、コレクションと現代作家のコラボレーションの機会として企画されました。当館の建物には、エントランスホールの天井照明やステンドグラスをはじめ、「重なる二つの円」のデザインモチーフがちりばめられています。そこには、初代館長・川村勝巳と建築家・海老原一郎の友情の絆、そして鑑賞者と作品が出会う場という意味が込められているのです。本展はこのモチーフにちなんだタイトルどおり、現在第一線で活躍する5名の作家と当館のコレクション作品との出会いの場となります。現代美術作家の目によってコレクションが読み解かれ、その手によって紡ぎだされる新たなインスタレーションが、ひとつの空間のなかで展開されます。時代をこえたつながり、響きあいをどうぞお楽しみください。
野口里佳(1971- ) × ジョアン・ミロ(1893-1983)
野口里佳の写真作品は、天空から海底まで見渡すような大きな視点から撮影されるダイナミズムと、ちいさなものの繊細な息吹をとらえるまなざしの両方を備えています。野口のレンズを通すと、透明に澄んだ光が満ちるなかで、生き物たちは軽やかな奇跡を引き起こし、日常の風景のなかに宇宙への通路が開かれるようです。ジョアン・ミロが晩年に住んだスペイン、カタルーニャ地方のマヨルカ島を訪ねた野口は、明るい光線のなかでその土地の持つ特別な力を感じとり、ミロの作品の根底にあるものに触れたように感じたといいます。それはミロの作品世界で浮遊する形態たちからも感じられる、まるで宇宙人のようなマジカルな力に通じるものでした。当館所蔵のミロ作《コンポジション》には、ピラミッドのような三角錐が描かれ、塔の先端からは謎めいた黄色い粒子がもれ出しています。ちいさな葉や鳥が宙を舞う様子は、この不思議なエネルギーに反応しているかのようです。野口は「飛ぶもの」と「宇宙と交信する木」をキーワードに新作に取り組んでいます。
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2020年6月16日(火) - 11月29日(日)
- 時間:10:30-16:00(入館は15:30まで)
- 休館日:月曜(ただし8月10日、9月21日、11月23日は開館)、8月11日(火)、9月23日(水)、11月24日(火)
- DIC川村記念美術館 〒285-8505 千葉県佐倉市坂戸631