堀井 ヒロツグさん IMA next ショートリストに選出
ステートメント
水の中で目を瞑って手を繋ぐ
一人の人を見つめていると、まるで海の前に立っているような気持ちになる。身体の持つ言葉は、必ずしも整合性へと向かわない、矛盾さえ孕んだものとして流れ続けている。その詩のような言葉に聞き耳を立ててみる。
受賞者プロフィール
堀井ヒロツグ
静岡県出身、京都府在住。早稲田大学芸術学校空間映像科卒業。
身体やジェンダーといったテーマへの関心を軸に、異なる生のリアリティーをもつ者同士の接触のありかたを探っている。主な展覧会に「見えない川」(元・淳風小学校、2019年)、「すべて海へ還っていく、そしてまた降り注ぐ」(FOIL GALLERY、2015年)。2013年に東川国際写真祭ポートフォリオオーディションでグランプリを受賞。
審査員 選評
堀井ヒロツグは、ロバート・フリックと同様にグリッドを活用することで、私たちの身体的なつながりの重要性を強調した一連のイメージを作成している。二人がお互いに手を伸ばし、握り合い、そして離れていく様子を表現するこのシンプルな形と体の動きは、人と人との触れ合いが制限されている現代への共鳴を感じさせる。