大橋英児氏 展覧会「Roadside Lights」

この度、Akio Nagasawa Gallery Aoyamaは、大橋英児個展「Roadside Lights」を開催致します。
大橋は1955年北海道稚内市生まれ。生まれ育った北辺の体験から冬などの厳しい環境下での荒涼美に魅せられ、20代後半よりヒマラヤ周辺の国々を訪れました。
本展では、2008年より開始したプロジェクト「Roadside Lights」より新作作品を展覧致します。本プロジェクトは日本ではありふれた景色である“自販機のある風景”にスポットをあて、特に冬を中心に全国を回り撮影を続けたものです。「ここでの自販機の姿は現代人と等価であり、孤独と希望を可視化した物である」と作家は語ります。
会場では、既刊作品集も販売致します。この機会に是非ご高覧ください。
【作家ステートメント】
14年前の吹雪の夜に車を走らせていた。ホワイトアウトで自分のいる場所さえわからなくなっていた時、いつも見慣れた自販機の明かりで何処にいるのかを知るという経験をした。それ以来、自販機は私にとって特別な存在となり、世の中を見る窓となった。
路上にぽつんと佇む自販機の姿は孤独である。しかしこの景色は日本では当たり前で誰も気に留めることは無い、そんな自販機の姿に私は現代人を重ね合わせた。自販機たちは雨の日も雪の日もたたずみ、ひたすらお客さんを待ち続けている。その姿は、私の心につきささり、それは過去の失われた記憶の断片を可視化して行く。
さらに自販機の輝く姿からは、かつての自分の日々の営みを見るだけでは無く希望も見えてくる。自販機が指し示す光の先に、希望と未来をも感じ取ることが出来る。その時、自販機は“ジェフ・クーンズの掃除機”のような究極のモダンアートとなる。
****************************
2023年2月3日(金) - 3月11日(土)
開廊時間|木〜土 11:00–13:00, 14:00–19:00
休廊日|日〜水・祝日
Akio Nagasawa Gallery Aoyama
〒107-0062 東京都港区南青山5-12-3 Noirビル2F