萩原義弘氏 展覧会「SNOWY」

廃鉱となった北海道の炭鉱や東北の鉱山へ人々の生活の痕跡を探して、雪深い山中を歩いた。そこでは人工物と自然が生み出した得体の知れない生物や砂糖菓子のような造形が私の目の前に現れ、その驚きと美しさの虜になっていた。
一冬限りの風変わりな光景は、やがて来る春の訪れと共に跡形もなく消えてしまう。私のフィルムだけに残る二度と見ることができない風景である。
萩原 義弘 プロフィール
1961年群馬県高崎市生まれ。1985年日本大学芸術学部写真学科卒業。毎日新聞社出版写真部を経て2007年フリー。主な展覧会に1999年「巨幹残栄」ヘルテン国際写真フェスティバル(ドイツ・ヘルテン市)、2004年「炭鉱(ヤマ)へのまなざし 常磐炭田と美術」いわき市立美術館(福島県いわき市)、2009年「文化・資源としての炭鉱展」目黒区美術館(東京・目黒)、2010年「第26回写真の町東川賞受賞作家展・SNOWY、夕張定点観測」(北海道東川町)、2018年、「窓」Gallery nayuta(東京・銀座)、2019年「鍰」ギャラリー冬青(東京・中野)など。写真集・著作に『巨幹残栄・忘れられた日本の廃鉱』(窓社)、『SNOWY』『SNOWY Ⅱ』(冬青社)、『にっぽん木造駅舎の旅100選』(平凡社)。2001年さがみはら写真新人奨励賞、2010年写真の町東川賞特別作家賞。
萩原義弘のすかぶら写真日記


