北野謙氏 展覧会「すみだ向島EXPO 2023」
4回目となる今年のテーマは「百年の祝福」。
関東大震災から100年の節目を迎える年に、「災害に弱い町」とされながらも人々が共に生きてきた、この町の本質を見つめ称えようという思いを込めています。
来場者は、街に潜り込むようにして路地を散策しながら、個性豊かな景観に紐づいた多様なアート作品と出会うことができます。地域の人々や表現者と触れ合いながら、大都会で独自の関係性を築いてきた、現代の長屋文化の魅力を体験してください。
□■ 異質なものが共存する調和の数々 ■□
手しごとや"職住一体"の暮らし、入り組んだ路地、個性的な商店があり、東京でもっとも多く戦前からの長屋が残るこの町には、世の中の様々な危機を乗り越える知恵がちりばめられています。また、ここは防災の観点からアートでの「ゆるやかな解決策」がいち早く導入された地域でもあります。下町の日常に現代アートなど創造的な景観が混在この地域に魅せられて集まった多種多様な人々が、「今を見つめ未来に残すこと」を表現した創作と展示をきっかけに、その後も地域での創造的な連鎖が生まれているのです。
すみだ向島EXPOに参加することで表現者・地域住民の邂逅を通して、「異質なものが共存する調和がある」という長屋暮らしの感覚を50以上のコンテンツで次世代に継承していくことを是非ご体感ください。
◆アート展示物 ーART EXHIBITIONSー
◆百年長屋というユニークな建築物 ーNAGAYAー
◆EXPO街なかイベント ーEXPO2023 EVENTSー
◆EXPOコンシェルジュ ーRECCOMMENDED SHOPー
◆すみだ向島EXPO百貨店 ーSUMIDA MUKOJIMA EXPO STOREー
●京島駅
artist:ヒロセガイ、市川平、久保寛子、北野謙、村尾かずこ、 SIDE CORE、 さわひらき、 松本勇馬、 靴郎堂本店、北川貴好、おしるこちゃん
<ヒロセガイよりメッセージ>
「京島駅」は、コロナの始まる3年前に東京の下町で始まった芸術祭でアーティストのヒロセガイが名付けた古民家の名前です。 周辺ではスカイツリーを中心に下町の再開発が進む中、これまでの下町の生活の良さを知って貰うため、芸術祭が始まりました。 コロナにより非接触のコミュニケーションになり、学校や会社に行けず、家族とも距離を置くように生活が一変しました。 そんな社会に紛れて僕は東京の下町の住人となり、アーティストや大工、シェフ、学生などと古民家の再生をしています。 僕の仕事は、建物を新しくするのではなく、忘れられた懐かしい形跡を再評価して表現する事で、新しい文化、社会を作ろうとしています。 その一つ、東京の下町芸術祭、すみだ向島EXPOは今年で4年目となりました。 運営規模は小さいですがEXPOと言う名に相応しい素晴らしいメンツとアートだけで無く企画が盛り沢山です。 京島駅では通年で、アーティスト達が町の中で展覧会でない実験的なプロジェクトを取り組んでいることを、会期中に公開する予定です。
●台湾グループ展:国際文化交流事業「すみだx台湾アートロビー」
(陳奕彰・康雅筑・曾上杰・呂文・潘重光・⿈建樺・夏愛華・周文鉄・村岡佑樹・小畑亮吾・本郷芳哉・水谷篤司)
日本と台湾を繋ぐ10名を超えるアーティスト達が参加してEXPO長屋を舞台に複数会場をまたぎ現代アート作品を発表します。地域住民や来場者・出展者と交流し民間レベルでの関係深化を図っていきます。
●東京大学復興デザインスタジオ
東京大学の学生有志5名が推進する防災プロジェクト。地域へのヒアリングなどフィールドワークのまとめを発表します。
●後藤・安田記念東京都市研究所
関東大震災100周年にあたり、向島における関東大震災の被災状況(火災動態地図、被災写真など)や、その後の市街化動向(人口動態、工場立地、道路網など)のパネルを展示。古い写真や地図を見ながら、向島の人々に語り継がれている震災の記憶も集めていきます。
●防災アートプロジェクト大賞展2023
(主催:NPO法人向島学会、共催:すみだ向島EXPO2023実行委員会)
災害にまつわる動物彫刻による、縁日のような楽しいインスタレーション展
「世紀の祝福 あなたの防災守護聖⼈」
すみだ向島地域の解決すべき防災課題を魅力的な個性と捉えて表現する「BOUSAI ART PROJECT大賞」コンペで、大賞を受賞した呂文のインスタレーション展。台湾で活動する呂文は木彫や乾漆を手法とした生き物の彫刻を発表してきました。今回、災害と災害の間に、人と災害の関係性を考えるコトの提供がアーティストの役割と考え、台湾と日本に根付く多神教に着想を得た災害にまつわる生き物の彫刻を作成し、縁日のような楽しい空間を創ります。
●千葉大学 安森亮雄研究室 / 原寛道研究室 / 産学共同ヤマハチーム
千葉大学は墨田サテライトキャンパスの創設を機に3年前からEXPOへ参加しています。
「原研究室」は、こどもの遊び環境のデザインとバイオ栽培を活用した街中植物工場のデザインについて発表。「安森研究室」は、東駒形の元・町工場を実験場にして町工場の建物をリサーチして活用案を発表します。「ヤマハデザイン研究所」は、千葉大学との産学協同研究で“お江戸スタイル”のトイピアノを創作。アート活動として墨田の三軒長屋奥座敷を古物商に見立て、異世界の江戸洋琴(ピアノ)を一式千両で販売します。
●日本工業大学 勝木祐仁研究室
都市建築の視点から、その地域に暮らす人々の思い出の写真を等身大パネルにして、街なかの当時撮影された場所に飾り過去の記録とシンクロさせる展示を行います。
●un-pers(アンパース)
千葉大学大学院生3名からなるアートユニットが自ら表現の場を求めてEXPOに参加。滞在型の実験・発表を行います。22年は廃材ロボットにAIを搭載し来場者との問答を通して会期中に進化させました。
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開催期間 : 2023年10月1日(日)~10月30日(月)
定休日 : 火・水・木曜日
開催時間 : 10:00~18:00 ※一部の会場やイベントなど時間外コンテンツもあります。
開催エリア: 東京都墨田区 京島・八広・文花 ほか
総合受付 : 京島駅(〒131-0046 東京都墨田区京島3丁目50–12)
チケット : 一般3,500円 墨田区民2,000円 高校生・大学生2,000円 中学生以下無料招待
※上記券種には、キラキラ橘商店街加盟店でご使用できる500円券付き
※ご招待券には商店街券は付いておりません
※一部のイベントには別途料金がかかります。またご予約も必要です。
(詳細はホームページ参照)