植田正治氏 展覧会「植田正治の1980年代―砂丘、ふたたび」

1983年3月、植田は妻の紀枝さんを亡くしています。病気療養中ではあったようですが、回復を信じていた植田の無念さは、写真が撮れないほどだったようです。そんな植田を励まし、ふたたび写真を撮るように仕事を用意したのが、次男の充氏でした。アート・ディレクターの仕事をしていた充氏は、依頼による仕事であれば、植田の性格からして断ることなく、写真家としての意欲を取り戻してくれると考えたそうです。そして、植田のかつてのホームグラウンド、砂丘での撮影を提案したのです。戦後間もなく、自身のスタイルのひとつの完成形として、自信をもっていた浜辺や砂丘での演出写真から離れていた植田にとっては、30年の時を超えた砂丘での演出写真、まさにリバイバルでした。
植田は1980年代、ファッションをはじめ「仕事の写真」を多く手がけますが、同時に「自分の写真」を常に追い求めていました。今回の展示では、妻の死を乗り越えふたたび写真と真摯に向き合った写真家の姿を浮き彫りにします。
シリーズ〈小さい伝記〉より 1980-85年
シリーズ〈風景の光景〉より 1979-83年
シリーズ〈砂丘モード〉より 1983-89年
シリーズ〈軌道回帰〉より 1984-85年
シリーズ〈幻視遊間〉より 1987-92年
※障害のある方とその付き添いの方(1名まで)は半額となります
※いずれも証明できるものをご持参ください
〒689-4107 鳥取県西伯郡伯耆町須村353-3


