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鈴木のぞみさん 展覧会「The Mirror, the Window, and the Telescope」


フォトふれ 展覧会のお知らせ

ポーラ美術館にて、鈴木のぞみさんの展覧会が開催中です。



HIRAKU Project Vol. 16 鈴木のぞみ「The Mirror, the Window, and the Telescope」

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以下リンクより

HIRAKU Projectは、過去にポーラ美術振興財団の助成を受けた作家を紹介する展覧会シリーズです。第16回目となる今回は、写真の原理を用いて、身近な日用品や古い家屋に潜む記憶や光の痕跡を可視化し、オブジェとイメージによってインスタレーションを生み出す鈴木のぞみをご紹介します。

大学で絵画を専攻していた鈴木は、独学で写真技術を学び始め、2012年に自身のアトリエであった築90年の古民家の木枠付き窓ガラスを用いて作品を制作しました。その窓から見えたであろう風景を撮影し、感光乳剤を塗布した窓ガラスそのものに焼き付けたのです。この邸宅のかつての住人が眺め、そして窓そのものが見つめてきた何気ない景色を、使い込まれた窓ガラスにおぼろげな像として現出させました。鈴木は、こうした日常のありふれたものに宿る「事物の記憶」を浮かび上がらせ、ものに直接定着させることを試みています。

2019年に渡英した作家は、船の窓や望遠鏡、ルーペといった様々な遺物や視覚装置を入手し、その来歴を調査しました。そして、人類の視覚体験や近代化を切り開いてきた科学や技術の進歩、ある時代や社会が共有する感覚や嗜好性を反映したイメージをそれらに焼き付け、「大衆の記憶」を暗示するような作品へと昇華させています。

今回のタイトルにあるMirror(鏡)とWindow(窓)は、絵画や写真の発展に不可欠だった要素であり、Telescope(望遠鏡)は人間の「見たい」という欲望を叶えた科学装置です。それらが留めてきた記憶や痕跡と真摯に向き合う鈴木の作品は、写真表現の原初的な姿や、大きな歴史の流れと私的な「個」のストーリーに潜む、去りゆく時間や消えゆく光景について思いをはせる機会を我々に与えてくれるでしょう。




作家プロフィール

1983年、埼玉県生まれ。埼玉県在住。2007年、東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻卒業。2015年、東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。2022年、同大学院博士後期課程修了。2016年、「VOCA展2016 現代美術の展望―新しい平面の作家たち」(上野の森美術館)VOCA奨励賞受賞。2018年度ポーラ美術振興財団在外研修員(イギリス)。

近年の主な個展に、「Words of Light(光の言葉)」第一生命ギャラリー(東京、2024年)、「The Rings of Saturn / Mirror with a Memory」rin art association(群馬、2021年)など。

主なグループ展に、「セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見」東京都写真美術館(2023年)、「潜在景色」アーツ前橋(群馬、2022年)、「無垢と経験の写真 日本の新進作家 vol.14」東京都写真美術館(2017年)、「NEW VISION SAITAMA 5 迫り出す身体」埼玉県立近代美術館(2016年)などがある。

作品は東京都写真美術館、アーツ前橋、ガトーフェスタ ハラダなどに収蔵されている。



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2024年6月8日(土)-12月1日(日) 会期中無休

9:00AM—5:00PM(入館は午後4時30分まで)

ポーラ美術館

〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285




by higashikawa_blog | 2024-07-13 09:13 | フォトフレンド
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