アートウィーク東京「AWT VIDEO」
NO MAN EVER STEPS IN THE SAME RIVER TWICE
2020
Digital color video, with sound
11’45”
「最後のサトウキビ農園」に隠れる墓地
潮に流され砂に埋まる浜の墓地
ハワイの墓地を守る人たちの語りを軸に、
2018年に発生した大規模溶岩流の川が流れる。
──岩根愛
ハワイと福島という2つの土地の歴史と文化をリサーチし、薄れゆく過去の記憶と今を生きる人々の営みを可視化させてきた岩根は、100年という単位で過去と今の世界を深く見つめることができたと語る。サトウキビ畑に幻影のように現れる亡き移住者の姿や、2018年に発生したハワイの大規模溶岩流の風景とつながるように、原発事故により故郷を離れざるを得なくなった福島の人々の存在が思い起こされるだろう。
*本作は3面プロジェクション用に制作されたものを再編集しています。
作家について
1991年に渡米、カリフォルニア州ペトロリアハイスクールに留学し、オフグリッド、自給自足の暮らしの中で学ぶ。帰国後、1996年より写真家として活動を始める。離れた土地の見えないつながりを発見する精力的なフィールドワークをベースに、コミュニティが拠りどころとする自然伝承や無形文化を紐解き、写真・映像インスタレーション作品に取り組む。ドキュメンタリー映画『盆唄』(中江裕司監督作品、2018年)を企画、アソシエイト・プロデューサーを務めるなど活動は多岐にわたる。第44回木村伊兵衛写真賞、第44回伊奈信男賞、第3回プリピクテジャパンアワード等受賞。作品集に『KIPUKA』(2018年、青幻舎)、『A NEW RIVER』(2020年、bookshop M)、著作に『キプカへの旅』(2019年、太田出版)等がある。
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2024年 11月7日(木)–11月10日(日)
10:00–18:00
三井住友銀行東館 1F アース・ガーデン/千代田区丸の内