photographers’ galleryにて、東川賞審査員 小原真史氏が監修を務める展覧会「Liang Yongming/梁 永明 “旗、変われど”」が開催中です。
また、歴代フォトふれの齋藤亮太さんがキュレーターとして参加しています!
Liang Yongming/梁 永明 “旗、変われど”
©梁 永明
以下リンクより
この度 photographers’ gallery では、梁永明(リャン・エイメイ)「旗、変われど」展を開催いたします。「満洲」という言葉は、17世紀までは満洲族を意味していましたが、19世紀以降、現在の中国東北部を指す地名としても用いられるようになりました。 1932年から1945年にかけては傀儡国家であった満洲国が存在し、戦後は一時的にソ連の占領を経て中華民国に復帰、1949年には中華人民共和国に編入され、現在に至ります。常に周縁部であったこの地域は、幾度となく統治する民族や国家が変わってきたのです。 中国東北部に生まれ育った梁は、日本では満洲国に対する関心が薄く、中国では歴史として語ること自体が避けられていることに疑問を持ち、写真を撮り始めました。本作では、梁の家族の記憶に関わる場所や、ロシア革命から逃れてきた白系ロシア人の子孫、国技の卓球での成功を夢見る子どもたちなど、この地域に生きる人々の姿や言葉を通して、歴史と記憶の断層を見つめなおします。
現在まで残る歴史の痕跡とそこに暮らす個人の記憶に触れ、国家と国家の境界部に位置してきたこの地域の曖昧な輪郭を写真を通じて描き出すことは、中国東北部出身の梁にとって、自らのアイデンティティを問い直すことそのものでしょう。本展は、東京工芸大学大学院・小原真史研究室の企画によるもので、作家の梁永明と、キュレーターの齋藤亮太(ともに同研究室所属)が担当し、小原准教授が監修を務めています。
展示内容/インクジェットプリントによるカラー作品25点(予定)
リャン・エイメイは、異なる時代の痕跡やさまざまな文化の混成が形作ってきた中国東北部(旧満洲国)の風土に焦点を当てている。
中国共産党のスローガンが溢れる故国に向けられる彼の視線は、それぞれの時代における統治機構の変遷という時間的変化と国家の境界という空間的な変化を共に相対化するものだ。
観者は「旗、変われど」の後に続く言葉を写真の中に探す。 小原真史 東京工芸大学准教授
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2025/09/23 - 2025/10/05
12:00 - 20:00
会期中無休 / DAILY OPEN
photographers’ gallery
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-16-11-401 サンフタミビル4F フォトグラファーズギャラリー